Takumi Kawano
Articles by Takumi Kawano
16 articles found
23 Jun
chef interview
BY Takumi Kawano
Behind the Kitchen: Real Conversations with Chefs Vol. 4
“Cooking is Love” — The Philosophy of Sushi Chef Akira Horikawa, Continuing to Evolve Across Borders From Japan to Singapore, and now Australia. For more than 30 years, chef Akira Horikawa has dedicated his life to the art of Japanese cuisine and sushi. Having refined his craft across different cultures and countries, his approach to […]
23 Jun
chef interview
BY Takumi Kawano
料理の裏側|シェフのリアルに触れる、本音対談 Vol.4
「料理は愛情」— 海外で進化し続ける鮨職人・堀川顕の哲学 日本、シンガポール、そしてオーストラリアへ。 30年以上にわたり和食と鮨の道を歩み続けてきた料理人・堀川顕(ほりかわあきら)氏。 異なる文化の中で磨かれてきたその料理観は、決して奇をてらうものではなく、あくまで「シンプル」で「人に寄り添う」もの。 今回は、海外で活躍する料理人としてのリアルと、その根底にある想いについてお話を伺いました。 ■プロフィール 自己紹介をお願いします。 堀川顕と申します この世界に入って約30年。基本的には和食。 最初は割烹に入って基本を学んで、その後はほぼすし屋ですね。 そして日本、シンガポール、オーストラリアとキャリアを積みました。 ■原点ときっかけ 料理の道に進んだきっかけは何ですか? 今までを振り返ると、子どもの頃からこれまで関わってきたいろいろな人たちの影響を受けて、 この世界に入ったのだと感じています。 和食とかお寿司に進むきっかけとして、中でも特に印象に残っているのは、 子どもの頃、近くに横田基地っていう米軍基地のがあって、そこに英会話で通う機会があって、 そのBBQイベントに参加して、そのとき米軍基地の方に言われた一言です。 「何か日本のことやってよ?」と聞かれたときに、 日本のことが何もできない自分にハッとしたんです。 当時16-17歳でしたが、 それまで私はアメリカへの憧れが強く、日本にあまり目を向けていませんでした。 その一言が、和食や鮨の世界へ入るきっかけのひとつになったと思います。 料理は家で作ったことはありましたし、好きではありましたが、この件で今の道に進もうと決めました。 ■転機と海外への挑戦 これまでのキャリアで“転機”になった出来事はありますか? いくつかあるんですけど、海外にくるきっかけは、 久兵衛の友人が、メキシコで働いていて、メキシコで自分の店をオープンするってタイミングで、 その店の後釜を探していて、それで、「自分でもいいすか?」と聞いたら、もちろん大歓迎ですって言われて、 その時は面接まで進んだんですが、結局その話は無くなってしまって。 でもそれがきっかけで海外に強く興味を持ち、海外で仕事を探すようになりました。 それが6年前くらいです。 ■海外で磨かれた料理観 今の料理スタイルに影響を与えた人物・文化・土地はありますか? シンガポールで出会ったお客様です。 もともとお客様に合わせて料理やお寿司を提供することは意識していましたが、 海外では「ベースを守りながら、その土地のお客様にとって一番美味しいと感じていただける形にする」という意識がより強くなりました。 あとシンガポールでは中華系のお客様も多かったので、自然とその方々の好みに合わせて調整するようになりました。 それはどのように変えたんですか? 味で言うと、日本と同じ味付けだと、『少し濃い』『強い』と感じる方が多かったので、醤油を少し薄くしたり、あえて味をやさしくしたりしていました。 あとは、温かい料理を多く出してますね。 いまは茶碗蒸しとか、塩焼きの魚なども、その下に貝のあんかけみたいにして、なじみのある感じにしています。 ■料理哲学 料理をつくるときに常に意識していることは何ですか? 召し上がってくださる方のことです。 昔、有名な料理人の方が「花に水、人に愛、料理は愛情」とよくおっしゃっていました。 いくら美味しいものを作っても、本当に楽しんでいただくためには、食べてくださる方への愛情がベースにないと難しいと感じています。 「自分らしい料理」と感じるポイントはどこですか? 一言で言えば「シンプル」です。 食材そのものが持っている美味しさを、素直に伝えられるように心がけています。 例えば鯛であれば、鯛そのものの美味しさや“鯛らしさ”をしっかり感じていただけることが大切だと思っています。 素材を選ぶ際に、最も大切にしている基準は何ですか? 食材が持っている力を見極めることです。 同じ食材でも一つひとつ個性があります。その個性を見極めたうえで、自分の目指す方向性に合っているか、そして自分がその食材を扱いきれるかどうかも含めて判断しています。 […]
3 Mar
Culture
BY Takumi Kawano
Hinamatsuri: Savouring the Philosophy of Washoku and Prayers for Growth
As we welcome the golden hues of autumn here in Australia this March, across the ocean in Japan, the air is filled with the delicate scent of peach blossoms. March 3rd marks Hinamatsuri, also known as the “Peach Festival”—a vibrant tradition celebrating the arrival of spring and the healthy growth of young girls. For those […]
3 Mar
Culture
BY Takumi Kawano
ひな祭り:彩りに込められた食の哲学と健やかな成長への祈り
3月に入り、ここオーストラリアでは秋の気配が少しずつ深まってまいりました。しかし、日本において3月3日は「桃の節句」とも呼ばれる「ひな祭り」の日であり、春の訪れを祝う最も華やかな伝統行事の一つです。 ひな祭りは、単に雛人形を飾るだけでなく、和食の真髄である「季節感」と「食材への意味付け」を学ぶ上で非常に重要な日でもあります。 食文化に込められた象徴と願い ひな祭りに供される料理には、それぞれ子どもの健やかな成長と幸せを願う、深い意味が込められています。 ■ ちらし寿司 エビ(腰が曲がるまでの長寿)、レンコン(先を見通す力)、豆(まめに働き健康に暮らす)など、縁起の良い具材を散りばめます。自然の恵みを最大限に活かし、視覚的な美しさと栄養バランスを両立させる和食の知恵の結晶です。 ■ 蛤(はまぐり)のお吸い物 蛤の貝殻は、対になっているもの以外とは決して重なり合いません。この特性から「一生添い遂げる良きパートナーとの巡り合わせ」を象徴しています。 ■ 菱餅(ひしもち)と三色の意味 桃色・白・緑の三層には、それぞれ次の意味があります。 桃色:魔除け(桃の花) 白:清浄(雪) 緑:健康と生命力(若草) 雪の下から新芽が芽吹き、やがて桃の花が咲く――春の移ろいを一つの菓子に表現しています。 さらにこの三色は、和食の思想的背景である「陰陽五行」の調和を象徴するとも考えられています。色彩・季節・生命の循環を食を通じて学ぶ、日本独自の教育的な食文化の表れです。 ■ 邪気を払う白酒(しろざけ) もともとは桃の花びらを浸した「桃花酒」を飲む習慣がありました。桃には古来より邪気を払う力があると信じられており、「食による浄化」という和食の精神が表れています。 南半球で祝う、和食の精神 オーストラリアで暮らす私たちにとって、3月のひな祭りは季節こそ逆転していますが、和食が大切にする 家族の健康を願う心 自然への畏敬の念 これらの価値観に変わりはありません。 「ひしもち」の三色が表す生命の輝きは、秋の収穫を祝うオーストラリアの風景とも共鳴します。現地の豊かな食材を活かしながら日本の精神を取り入れることで、多文化社会における新しい食の楽しみ方が生まれると私たちは信じています。 私たちの活動について 当NPO団体では、和食の背景にある文化や歴史を正しく伝え、次世代へ繋ぐ活動を行っています。 定期的なワークショップや文化交流イベントを通じて、食卓から始まる豊かなライフスタイルを共に学びませんか。 今後の活動スケジュールや会員登録の詳細については、[Event – Washoku Oceania Network] よりご確認いただけます。
3 Feb
Culture
BY Takumi Kawano
オーストラリアの恵みで「恵方巻き」をつくるということ
― 伝統を“守る”のではなく、“つなぐ”という選択 ― 節分は、日本では「無病息災」を願う大切な行事です。 豆まきをし、恵方を向いて恵方巻きを食べる。 多くの人が子どもの頃から当たり前のように触れてきた、日本の食文化の一つでしょう。 では、その文化を日本の外で生きる私たちは、どう受け取ればいいのでしょうか。 「日本と同じもの」を再現するだけが、正解なのか? 海外で日本食を伝える活動をしていると、よくこんな問いにぶつかります。 日本と同じ材料が手に入らない 味や見た目をどこまで再現すべきか それは“本物”なのか? もちろん、伝統を正確に伝えることは大切です。 しかし同時に、私はこうも思います。 文化は、土地に根を張ってこそ、生き続けるのではないか。 オール・オーストラリア食材でつくる恵方巻き 今年の節分、私たちは 「オーストラリアの食材だけで、恵方巻きを再構築する」 という試みを行いました。 七福神にちなんだ、7つの食材です。 Lebanese Cucumber 日本のきゅうりに近い食感。体を整える、爽やかな役割 Roasted Beetroot 鮮やかな色彩と、ポリフェノールの力 Portobello Mushroom バルサミコと黒糖でソテー。椎茸に勝るとも劣らない旨味とβグルカン Pan Fried Halloumi 焼いたハルーミの弾力を、卵焼きの新しい解釈として Tasmanian Salmon EPA・DHAを豊富に含む、オーストラリアが誇る健康的な魚 Tiger Prawn ぷりぷりの食感と、赤色の縁起の良さ Pickled Yellow Capsicum たくあん代わりのポリポリ感。ビタミンCで全体のバランスを 料理人の遊び心と、その土地の知恵 隠し味として、 ベジマイトを、わさびの代わりに使いました。 寿司酢には、 アップルビネガー × ウイスキーを少量加え、 オーストラリアらしい奥行きを。 「日本らしさ」を失わないために、 あえて“日本と同じにしない”。 それもまた、料理人としての一つの誠実さだと考えています。 南南東は、オーストラリアだった […]
3 Feb
Culture
BY Takumi Kawano
Making Ehomaki with Australia’s Bounty
— Choosing to Connect Tradition, Not Just Preserve It — In Japan, Setsubun is an important seasonal event, marked by prayers for good health and protection from illness. People throw roasted soybeans, face the auspicious direction of the year, and eat Ehomaki in silence. For many, this is a food custom they’ve known since childhood—an […]
9 Feb
chef interview
BY Takumi Kawano
Behind the Kitchen | Touching the Reality of a Chef: Candid Dialogue Vol. 2
Chef Hiroshi Manaka Our guest today is Chef Hiroshi Manaka, a culinary artist who has honed his craft in Michelin-starred restaurants across Italy, Spain, and France. He possesses a unique perspective that transcends national borders and culinary genres. Some of you might wonder, “Wait, this is the Washoku Oceania Network—why are we featuring someone who […]
28 Jan
Nutrition
BY Takumi Kawano
Your Health Knowledge Might Already Be Outdated
The “Historic Reset” of the U.S. Dietary Guidelines: How the Return to Real Food is Changing the World and Washoku January 7, 2026 — The U.S. government has officially released the “Dietary Guidelines for Americans 2025–2030.” This update is far more than a routine nutritional refresh. Led by figures such as HHS Secretary Robert F. […]